3月20日に100mの決勝が行われ、緒方愛さんが出場しました。緒方さんは素晴らしい走りを見せましたが、Maximum Effort Ruleの適用を受け、失格となりました。
Maximum Effort Ruleとは、決勝のタイムが予選のタイムより15％以上速くなると失格というルールです。スペシャルオリンピックスの予選は、同じ力のアスリート同士を同じ組で決勝で競わさせるために行うものです。中にこれを悪用して、予選で手を抜き、決勝で全力を出して金メダルを取るよう指導するコーチが出てきたために、このルールが作られました。緒方さんは決して予選で手を抜いたわけではありません。決勝で応援の力も借りて、120％のパフォーマンスを発揮した結果それを超えてしまったもので、これまで出なかった潜在能力を引き出したわけで、賞賛に値するのですが、ルールはルールです。
翌21日に200mの決勝が行われ、吉田彩さんと緒方愛さんが出場しました。吉田さんは、前半リードを許しましたが、中盤から追い上げ、予選に続いて、自己記録を大幅に更新して、見事1位となりました。
緒方さんは、終盤にものすごい追い込みを見せて、3番目にゴールしましたが、100m同様にMaximum Effort にかかり、失格となりました。しかし、彼女の見せたラストスパートは彼女の今後の人生に大きな自信をもたらしてくれると確信しています。
今日22日に200mの表彰式がRamsauで、100mの表彰式がSchladmingで行われ、吉田さんには金メダル、緒方さんにも参加賞のリボンが授与されました。全員表彰を基本とするスペシャルオリンピックスならではの、温かい観衆の歓声と拍手のもと、2人のアスリートの笑顔が輝きました。
明日はリレーの決勝です。緒方さんにもメダルを獲得してもらうべく、みんな一致団結してレースに臨みます。応援よろしくお願いします。
